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ニュージーランドの美しいハト:ケレル

ニュージーランドの固有種ケレル(Hemiphaga novaeseelandia)を作りました。2017年の夏に初めて訪れたニュージーランドで見た鳥たちを作っていますが、今回4種を、今月末に開催される日本ワイルドライフアート協会の協会展に出品します。ケレルは真っ先に作ってみたい鳥でしたが、試行錯誤を経てようやく完成。サイズ感などあまり自信ないのですが、とりあえずお披露目してしまいます。ちなみにケレルもかなり大きいですが、ニュージーランドの島には、ケレルに似たさらに大きなハトChatham Island Pigeon がいるそうです。すごいな。

190909ケレル1

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ケレルに最初出会ったときには、森の中で頭上の木の枝に静かに止まっていました。思い描いていたとおり、とても大きく美しく神秘的なハトでした。すべてを見透かされているような神聖な気持ちになったの覚えています。日本で言うと、森でフクロウに出会った時のような感じと言うとわかりやすいでしょうか。現地ではそれほど珍しい鳥では無いのですが、とても会いたかったので見つけたときには本当に感激しました。

ケレルはその存在感だけでなく、存在自体が森を守っているともいえます。巨大鳥モアが絶滅して以来、ニュージーランドの森で実る大きな木の実を飲み込めることができるのはケレルなどわずかな鳥たちだけ。そのため、カラカ、タライレ、ミロ、タワ、プリリといった多くの在来植物の種子散布を担っていて、森にとってケレルは欠くことのできない大切な存在なのです。

私が実際に出会った本物のケレル190909ケレル3
かつては肉や羽をとるため捕られていましたが、現在では法的に保護されています。絶滅危惧種というわけではありませんが、人間活動が活発になり、そのなかで生息地の減少や捕食や競合による影響で数を減らしているそうで、この象徴的ともいえる鳥の保護活動や普及啓発活動も行われているようです。

その形態的な特徴としては、ランニングシャツを着ているような前面の配色と、何とも言えない様々な色が混ざっていたように見える背面の緑色です。その構造色を羊毛で表現するのは難しいのですが、たくさんの色を使って複雑な色を再現するのは楽しい作業です。鳥に色をのせている時、独特な色味に出会うと、これはきっと鳥たちの生息している森や環境の色なんだろうな〜と想像が膨らみ、楽しくなります。色は重ねれば重ねるほど味わい深くなっていくので、実はまだこれからも変化していくかも。

ちなみにケレルと言うのはマオリ名からきていて、英名として他にNew Zealand Pigeon(和名はニュージーランドバト)と書かれていることもあります。でも、私はこのケレルという名が好きです。

ニュージーランドにいる珍しい鳥たちの中であまり目立たない存在ですが、ケレルのその存在感はとても印象に残りました。ニュージーランドを訪れたらぜひご注目ください。
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プロフィール

つぐみ

Author:つぐみ
羊毛ニードルフェルト作家。自然や野生の生き物をお手本にいろいろ作っています。
東京農工大学卒。国際自然保護NGOで働いた後、独学でニードルフェルトをはじめました。自然や鳥、野生の生き物たちからインスピレーションを受け、色々なものを作っていきたいと思います。

日本ワイルドライフアート協会会員
Facebookページ「つぐみ工房」https://www.facebook.com/toritokinoko

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2016年2月17日〜22日にモノギャラリー(吉祥寺)で個展開催
2016年7月7日〜23日にnito cafe(吉祥寺)で個展開催
2016年11月20日、23日、26日、27日に東京港野鳥公園で作品展開催
2018年1月14日〜20日 第5回女視展(有楽町)参加
2018年11月11月〜12月2日 谷津干潟自然観察センター で作品展
2019年8月、2019年8月 ホビーズワールド(神田)で作品展
2019年10月〜11月 ECOM駿河台(御茶ノ水)で作品展開催予定など

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