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カルガモのママができるまで

2018年の日本ワイルドライフアート協会の山脇ギャラリーでの協会展にはカルガモ(Anas zonorhyncha)の親子を出品します。今回はDMハガキに作品画像を提供するお約束した関係で、実際の協会展開催は9月末でなのですが、先駆けて6月中に仕上げました。

以前からカルガモのヒナを作ってみたいとは思ってましたが、ヒナだけで作るというのが、どうにもできなくて(ヒナだけで存在しているのがかわいそうに思えてしまうという面倒臭い性格)、親も作る気合がないとなかなか始められませんでした。でも協会展のハガキを飾るにはそれなりに見栄えのするものを作らねばと、いうことで気合を入れて作りました。

早くヒナが作りたかったのですが、ヒナはサイズの資料が少ないのでヒナだけ先につくって親と比率が合わないと困るので、とにかく親を基準にするために親をまずちゃんと作ることに。さらにこれまであまり気にしてこなかったのですが、カルガモのヒナを連れ歩いているのは母親で、またカルガモも雌雄の違いがあるので、そのあたりもしっかり調べていざ制作です。

自分でも意外なことに、カモ類の実物大制作は今回が初です。なので、くちばし作りがまずいつもと違って新鮮でした。でもくちばしと顔の輪郭ができるとぐっとカモらしくなるものです。
180920カルガモママ1

グラデーションの効いた尾羽やちょっと特徴的な大きな翼の羽を作り、組み合わせ全体を形作っていきます。
180920カルガモママ2
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そしてあとはひたすらのウロコ模様。これがなかなか大変。しかもメスはオスより全体的に色も薄めで、逆にウロコ模様がはっきりしている部分が多くて、これもまた「あ〜オスなら良かったのに」と何度思ったことか。しかもウロコ模様はただの模様ではなく、細かい羽の重なりによって現れるくるものなので、その重なりも十分に意識しながら色をさし込んでいきます。

180920カルガモママ4
まぁこのウロコ模様ものってくると何も考えずに進められるので、逆に終わりのない感じが意外と楽しくなってきます。
180920カルガモママ6
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ウロコ模様の肝は、規則正しく並んでいるようで、不規則なところ。これが生き物の美しさの妙というやつで非常に大事なのです。と偉そうに言ってますが、なかなか言うほど簡単ではありませんので、いつもやってはむしり、さし直し、やってはむしり、さし直しを繰り返します。
180920カルガモママ5
そんなこんなやっているうちに顔も仕上がって、全体がカルガモになりました。顔はお母さんの優しい顔を心がけました。いつもどおりですが、特に正面顔が大事。我が家では夫の正面顔チェックがあり、ちゃんと目の焦点があってなかったりするとダメ出しが入りますので、そのあたりは厳しく直します。

最後は足です。こちらも体を支える大事な部位。ビビットな色をした足はカルガモのチャームポイントでもありますから、しっかり作らないと。
180920カルガモママ8
今回、水かき部分についてはこれまでで一番複雑な作りこみをしました。これまで試行錯誤していろいろな技法で水かき部分を作ってきましたが、今回のが一番進化したバージョンだと思います。ちなみに水かきの作り方だけで、これまでに編み出した方法は4〜5パターンほどあります。
180920カルガモママ8
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ちょっと血管みたい。180920カルガモママ12
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そんな感じで幸せな顔のママができました。
180920カルガモママ13

ざっくりですが、制作過程をみると実際の作品の味わいも増すのではないかという期待のもとに久しぶりに制作過程をお見せしてみました。あとはぜひ来週からの協会展で実物をご覧くださ〜い。

ヒナの制作の様子は次の機会に。
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コメント

ますます楽しみになりました。

つぐみさま
お疲れ様です。
毎度毎度ヤバいやつをありがとうございます。
カルガモ親子を作られると早めに知っていたら、取材会のおりにヒナをご覧いただくことが出来たので、お役に立てずちょっとくやまれます。
ヒナを表現するのにフェルトはズバリですね!
今回の展示を直にみられることをチョー楽しみにしています。


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プロフィール

つぐみ

Author:つぐみ
羊毛ニードルフェルト作家。自然や野生の生き物をお手本にいろいろ作っています。
東京農工大学卒。国際自然保護NGOで働いた後、独学でニードルフェルトをはじめました。自然や鳥、野生の生き物たちからインスピレーションを受け、色々なものを作っていきたいと思います。

日本ワイルドライフアート協会会員
Facebookページ「つぐみ工房」https://www.facebook.com/toritokinoko

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2016年2月17日〜22日にモノギャラリー(吉祥寺)で個展開催
2016年7月7日〜23日にnito cafe(吉祥寺)で個展開催
2016年11月20日、23日、26日、27日に東京港野鳥公園で作品展開催
2018年1月14日〜20日 第5回女視展(有楽町)参加
2018年11月11月〜12月2日 谷津干潟自然観察センター で作品展
2019年8月、2019年8月 ホビーズワールド(神田)で作品展
2019年10月〜11月 ECOM駿河台(御茶ノ水)で作品展開催予定など

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