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谷津干潟自然観察センターで作品展やります

セミから秋の虫の声に変わり、大好きな秋がやってきました。でもここのところイベントの案内が続きます。近所でも鳥もざわざわしだしているのに、なんだか制作やら営業やらに追われて、なかなかゆったりと楽しめないのが残念です。

とウダウダ言っている場合ではなく、ただいまリトルターンアートプロジェクトの作品展が谷津干潟自然観察センターで開催中ですが、それが終わった後は同じ場所で私の作品展『もっともっと近くに鳥たちを in 谷津干潟 ~つぐみの羊毛フェルト作品展~』を開催します。谷津干潟で過去に見られた鳥の作品を中心に多数展示します。今回初めての挑戦として、展示開催中に製作実演もあります。在廊日や実演日など、決まりましたら、またFacebookページやこちらでご案内させていただきます。

まだまだ開催まで時間がありますので、また近づいてきたらあらためてご案内させていただきますね。
それまでにはまだ、来週の市ヶ谷での協会展がありますので、まずはそちらをお楽しみに〜

180922谷津干潟DM

『もっともっと近くに鳥たちを in 谷津干潟 ~つぐみの羊毛フェルト作品展~』
日時:2018年 11月11日(日)~12月2日(日) ※月曜日は休館
開館時間 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
会場:谷津干潟自然観察センター
〒275-0025 千葉県習志野市秋津 5 - 1 - 1
TEL:047-454-8416
※ご覧いただくには入館料が必要です。

その他、アクセスや施設の詳細は谷津干潟自然観察センターのHPをご確認ください。
>>習志野市谷津干潟自然観察センターのサイト

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カルガモのママができるまで

2018年の日本ワイルドライフアート協会の山脇ギャラリーでの協会展にはカルガモ(Anas zonorhyncha)の親子を出品します。今回はDMハガキに作品画像を提供するお約束した関係で、実際の協会展開催は9月末でなのですが、先駆けて6月中に仕上げました。

以前からカルガモのヒナを作ってみたいとは思ってましたが、ヒナだけで作るというのが、どうにもできなくて(ヒナだけで存在しているのがかわいそうに思えてしまうという面倒臭い性格)、親も作る気合がないとなかなか始められませんでした。でも協会展のハガキを飾るにはそれなりに見栄えのするものを作らねばと、いうことで気合を入れて作りました。

早くヒナが作りたかったのですが、ヒナはサイズの資料が少ないのでヒナだけ先につくって親と比率が合わないと困るので、とにかく親を基準にするために親をまずちゃんと作ることに。さらにこれまであまり気にしてこなかったのですが、カルガモのヒナを連れ歩いているのは母親で、またカルガモも雌雄の違いがあるので、そのあたりもしっかり調べていざ制作です。

自分でも意外なことに、カモ類の実物大制作は今回が初です。なので、くちばし作りがまずいつもと違って新鮮でした。でもくちばしと顔の輪郭ができるとぐっとカモらしくなるものです。
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グラデーションの効いた尾羽やちょっと特徴的な大きな翼の羽を作り、組み合わせ全体を形作っていきます。
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そしてあとはひたすらのウロコ模様。これがなかなか大変。しかもメスはオスより全体的に色も薄めで、逆にウロコ模様がはっきりしている部分が多くて、これもまた「あ〜オスなら良かったのに」と何度思ったことか。しかもウロコ模様はただの模様ではなく、細かい羽の重なりによって現れるくるものなので、その重なりも十分に意識しながら色をさし込んでいきます。

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まぁこのウロコ模様ものってくると何も考えずに進められるので、逆に終わりのない感じが意外と楽しくなってきます。
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ウロコ模様の肝は、規則正しく並んでいるようで、不規則なところ。これが生き物の美しさの妙というやつで非常に大事なのです。と偉そうに言ってますが、なかなか言うほど簡単ではありませんので、いつもやってはむしり、さし直し、やってはむしり、さし直しを繰り返します。
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そんなこんなやっているうちに顔も仕上がって、全体がカルガモになりました。顔はお母さんの優しい顔を心がけました。いつもどおりですが、特に正面顔が大事。我が家では夫の正面顔チェックがあり、ちゃんと目の焦点があってなかったりするとダメ出しが入りますので、そのあたりは厳しく直します。

最後は足です。こちらも体を支える大事な部位。ビビットな色をした足はカルガモのチャームポイントでもありますから、しっかり作らないと。
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今回、水かき部分についてはこれまでで一番複雑な作りこみをしました。これまで試行錯誤していろいろな技法で水かき部分を作ってきましたが、今回のが一番進化したバージョンだと思います。ちなみに水かきの作り方だけで、これまでに編み出した方法は4〜5パターンほどあります。
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ちょっと血管みたい。180920カルガモママ12
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そんな感じで幸せな顔のママができました。
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ざっくりですが、制作過程をみると実際の作品の味わいも増すのではないかという期待のもとに久しぶりに制作過程をお見せしてみました。あとはぜひ来週からの協会展で実物をご覧くださ〜い。

ヒナの制作の様子は次の機会に。

来週27日から日本ワイルドライフアート協会展

谷津干潟にて引き続きLTAP作品展開催中ですが、来週2018年9月27日(木)から東京・市ヶ谷の山脇ギャラリーにて『日本ワイルドライフアート協会展ー野生生物・絵と立体の世界ー』も始まります。日本ワイルドライフアート協会に入って、この山脇ギャラリーでの協会展に参加するのは今年で3回目。過去2回はフクロウ、コミミズクやツミ、ときて今年は初めて猛禽類以外でカルガモ親子を出品します。
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今回は案内ハガキに作品写真を使っていただきました。
毎回、多くの作家さんが参加され、野生の生き物を題材にした絵や版画、切り絵、デジタルアート、ペーパークラフト、など様々な技法の作品が並びますので、参加する方も刺激的だし、見ていただくのも楽しいかと思います。

開催期間中、私は初日の開場直後と、当番日である10/1(月)11:00〜14:00は在廊いたします。ぜひお出かけの途中にでもお立ち寄りください。

**開催概要**

■ 会期
2018年9月27日(木)~10月3日(水)※9月30日(日) 休館
11:00~18:00 (27日は14:00から/3日は14:00まで)

■ 会場
山脇ギャラリー
東京都千代田区九段南4-8-21
◎JR総武線、東京メトロ南北線、有楽町線、都営新宿線
  市ヶ谷駅から徒歩1分
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■入場無料

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日本ワイルドライフアート協会のサイト>>http://www.jawlas.jp/

ツグミに再挑戦

新作のツグミ(Turdus eunomus)です。ツグミを作るのは二度目です。
以前作ったのは数年前。私のプロフィールとして活躍してくれていましたが、数年経ち以前よりいろいろなテクニックも身についたところで、もう一度挑戦してみました。
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見て欲しいところは、顔の表情と、胸の鱗模様と背中の模様です。ツグミは体色の濃淡や配色の個体差も激しいので、前回同様なかなか挑み甲斐がある鳥です。特に胸の鱗模様は微妙な濃淡があったり、鱗模様の強弱があるので、それは忠実に再現してみたつもりです。ツグミ独特のちょっとムッとした顔(最初の写真だとそれがよくわかると思います)も表現できたように思いますが、いかがでしょう。
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ツグミはシベリアから越冬のために日本に渡ってくる鳥で、東京あたりではこれから秋から春先にかけて普通に見られるようになります。私の主観ですが、渡ってきたばかりの時は樹上に集まっていたりすることが多いですが、冬が進むにつれ周りの雰囲気にに慣れてくるのか地面に降りて餌を探している姿が目立つようになります。ピーンと姿勢良く、翼をだらんと下げたシルエットも美しいです。ツグミが日本以外でどのように過ごしているかは全然知りませんが、子育てしてるとことかいつか見てみたいな〜。
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私の本名であり、作家名である「つぐみ」はもちろんこの鳥からつけられた名前です。こんな素敵な名前をつけてくれた両親に感謝しなければ。なのでツグミはいつまでも私にとっては特別な鳥です。私がまだ小さい頃は「ツグミは焼き鳥にするとうまいらしい」とか「ツグミ=かすみ網」みたいなイメージで、なんだかモヤモヤとしていましたがww、最近はそんなことを言われることもあまりなくなり、ツグミのイメージも向上したのではと個人的には思ってます。こんな地味な鳥ですが、福井県の県鳥に指定されているのが、ちょっと誇らしいなと。
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昨年の冬は終わりのころにはうちの庭にもやってきました。水浴びしたり、場合によっては地面に降りて食べ物を探したりして、しばらく楽しませてくれました。また今年も来てくれるといいな。もちろん来てくれなくても会いに行くよ〜。

リトルターンアートプロジェクト作品展がはじまります

ホビーズワールド作品展の報告もかけていないうちに、今日は搬入で谷津干潟に行ってきました。今度は明日からいよいよ昨年から参加しているリトルターンアートプロジェクトの作品展がはじまります。
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リトルターンアートプロジェクトについては昨年もさんざん書いたかと思うのでそもそもははしょりますが、今年も取材会に参加した作家の皆さんがコアジサシをテーマにすばらしい作品の数々を披露します。
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コアジサシというと美しい飛び姿の写真をよく見かけますが、それだけではなく、ヒナあり、骨あり、卵あり、の多種多様なコアジサシが楽しめますよ。とはいえ、私はあいかわらずひとり立体作品の宿命、展示の準備やらなんやらで時間がかかって、みなさんの作品をじっくり拝見する時間がなかったなぁ。とほほ。。

私は前回製作したものに、さらに新作の「おねむのヒナを抱えてうとうとする親鳥」、「大きな魚を飲み込んでウグウグするヒナ」と「見返りヒナ」の3羽に、加えてだいぶ前に制作したものを手直しした飛翔コアジサシと、親5羽ヒナ9羽総勢14羽を展示しました。加えておまけのコチドリの親子とセグロセキレイを一緒に展示してあります。今回もリトルターン・プロジェクトのスタッフにご協力いただき、森ケ崎屋上の石やレンガやデコイまで持ち込みジオラマ風に仕上げてあります。ぜひご堪能いただけたら嬉しいです。
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「リトルターンアートプロジェクト作品展」

会場:谷津干潟自然観察センター特別展示コーナー
〒275-0025 千葉県習志野市秋津5-1-1
TEL:047-454-8416
http://www.seibu-la.co.jp/yatsuhigata/

日時: 9月2日(日)~10月28日(日)
9:00~17:00(入館は16:30まで)
月曜日休館(月曜日が祝休日の場合は次の平日)

リトルターンアートプロジェクト参加作家(五十音順,敬称略)
石山博司、伊藤 真、大田黒摩利、大室 清、筧 守、川崎以和、木部一樹、栗田健史、神戸宇孝、さいとうあさこ、座間麻美、重原美智子、たぶき正博、田村 豊、つぐみ、東郷なりさ、内藤貞夫、長島 充、伴 義之、福原勝一、藤田信雄、富士鷹なすび、松岡 潤、三浦裕子、宮武正則(特別出品:岩本久則)(リトルターン・プロジェクト スタッフ出品 赤羽奈津代 松村雅行)

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ちなみに、帰りはなんとも怪しいお天気で、潮が引いているからかダイサギが全面まばらにちらばっていて、また白が輝いていてこんなに不思議な景色になっていました。この景色もじっくり楽しみたかったけど、空模様が怪しかったので足早に帰りました。
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プロフィール

つぐみ

Author:つぐみ
羊毛ニードルフェルト作家。自然や野生の生き物をお手本にいろいろ作っています。
東京農工大学卒。国際自然保護NGOで働いた後、独学でニードルフェルトをはじめました。自然や鳥、野生の生き物たちからインスピレーションを受け、色々なものを作っていきたいと思います。

日本ワイルドライフアート協会会員
Facebookページ「つぐみ工房」https://www.facebook.com/toritokinoko

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2016年2月17日〜22日にモノギャラリー(吉祥寺)で個展開催
2016年7月7日〜23日にnito cafe(吉祥寺)で個展開催
2016年11月20日、23日、26日、27日に東京港野鳥公園で作品展開催
2018年1月14日〜20日 第5回女視展(有楽町)参加
2018年11月11月〜12月2日 谷津干潟自然観察センター で個展
2019年8月、2019年8月 ホビーズワールド(神田)で作品展
2019年10月〜11月 ECOM駿河台(御茶ノ水)で個展開催など

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