2016/08/23
コキンチョウ
コキンチョウ(Erythrura gouldiae)のオス作ってみました。英名はGouldian finch。オーストラリアの北部に生息する、忘れ難いほど色鮮やかな小鳥です。今回作った子は頭部が赤いですが、黒の方が多い様です。7月の個展の際にすでにお披露目してますが、ブログではまだだったので、少しご紹介します。

この鳥が水浴びしている動画を見て、それを見ていたらカラフルなこの鳥が無性に作りたくなりました。普段は使わない色だらけ、本当に驚きの配色です。実際には見たことないのに、事前リサーチもそこそこ、勢いで作り始めてしまいました。でも実は、作り始めてから気づいたのですが、オスの中央尾羽部分が細長く特徴的な形をしてました。この細さ、羊毛フェルトは最も苦手としています。でもある程度作ってから気づいたので途中でやめるわけにもいかず、ひとまず作り上げました。途中でやめるとそのまま作りかけになってしまいそうだったので、勢いだけで作りあげ、満足しました。

成鳥の見た目にもすでに驚きますが、何がすごいってヒナの異形っぷりとその動きがまたすごい。まるで宇宙人です。まず写真で見てびっくり、動画で見てまたびっくりなんです。嘘だとおもったら一度検索してみてください。絶対二度見します。実際に本物を見ていないので、いまだに信じられないぐらいです。。。現地オーストラリアでいつか見てみたいなぁ。
このコキンチョウはペット取引のために大量に捕獲された歴史があり、2008年までのIUCNレッドリストではEN(絶滅危惧種)とされていました。現在はNT(近危急種)に格下げされていますが、そうはいうものの、心配要因はまだまだ多く、オーストラリア国内でも様々な保護活動がおこなわれているようです。
ちなみにネットで検索したら日本国内でも販売されているようです。おそらく飼育繁殖個体ではないかとは(私の個人的な考えですが)思いますが、購入される方はきちんと出どころを確認してほしいと思います。

この鳥のように、鳥界には目を疑うような鮮やかでカラフルな鳥がいます。鳥を作っていると、自分では思いつかないような様々な色の組み合わせに出会うのも楽しみのひとつです。身近な鳥を作ることが多いですが、時々こうした一生出会えるかわからない憧れの鳥も作っていけたらと思います。
以下、コキンチョウに関してご参考まで
・BirdLife InternationalのFactsheet
http://www.birdlife.org/datazone/speciesfactsheet.php?id=8695
・オーストラリアの環境・エネルギー省(Department of the Environment and Energy)のデータベース
https://www.environment.gov.au/cgi-bin/sprat/public/publicspecies.pl?taxon_id=413#population_information