2021/11/05
すでにご覧いただいた方もいるかと思いますが、まったく新しい試みとして制作した「てっぺんにとまりがちな鳥」について改めてご紹介したいと思います。

この新作、ゆらゆらする「てっぺんにとまりがちな鳥」制作は、近所 でエゾビタキを観察している時にひらめきました。なんとなく最近は作品を作るだけじゃなくて、作品を動かしたくなっていたのもありまして、あまり外に出ていろんなことができないこの時期にこそひらめくだけで終わらせず、思い切って作ってみようと思いました。
最初は自分でバルサ材のようなもので土台を作り、揺らしてみたらなかなか良い具合でちょっと乗り気に。
ゆらゆら〜をぼーっと眺めているのもなかなか楽しいなぁ、としばらくは試作品をテーブルでユラユラさせてひとりで悦に入っていました。
これならきっと他の鳥好きのみんなも気に入ってくれるんじゃないかと、さらにその気になって、同じようにバードウォッチングにでかけられなくてクサクサした気分の人やリモートワークでストレス溜めて頑張ってる人にでもユラユラ〜っとしてもらって、私みたいにちょっと頬が緩むような気分になってもらいたくなったのです。これこそコロナ禍に必要なゆらぎではないか〜とねwww
ただ、なんでも自分でやりたがりの性格だとはいえ、木工加工はまったくの専門外だし、材料や機械や工具もない中よいものを効率よく素敵に作るのは難しいだろうと思い、早々に自分で作るのはあきらめました。そこで、以前からコーヒースプーンなどを使わせていただいている木工作家の「木とり舎」さんが思い浮かんだのです。
「木とり舎」さんは、nito cafeさんつながりで知った作家さんで、多種多様な木工雑貨を作っておられて、素朴な質感でかわいらしい作品も多く羊毛フェルトとは相性いいだろうな〜とかねてから思っていました。私の作品についても知ってくださっていたのできっとイメージも伝えやすいだろうと、まだお会いしたことがなかったにもかかわらず、思い切って連絡してみました。「木とり舎」さんっていうお名前も素敵じゃないですか、鳥つながりということできっとご協力いただけるはずと勝手に思っていました(玉砕しなくてよかった)。もちろん、快くご協力いただけました。
木とり舎さんのサイトへなんといってもこの作品の肝は揺れ具合なので、「木とり舎」さんには何度もサンプルを作っていただき試しました。やっぱり専門の方に作っていただくと素敵だな〜と自画自賛しながら、ようやくこの「てっぺんにとまりがちな鳥」が完成しました。
木製の土台については、何も処理せず仕上げていただいたので、私の方でヤスリをかけ裏面にツグミのイラストを焼き付けオリジナリティーを追加し、最後はエゴマ油でオイルフィニッシュしてツヤを出しました。

実はフェルトの難しさは、硬い素材のものとくっつけると負けてしまうことです。鳥の部分と支柱部分を組み合わせるのもそういう意味ではなかなか難しいのです。押したり引っ張ったり、曲げたりすれば、羊毛部分との接合部がゆるくなってしまったり、ぬけたりしがちですし、簡単にはそうならないようにはしてありますが。いつもと違っていろんな部分に頭と気を遣いました。
また羊毛でまったく同じものを作るのは難しく、ひとつひとつ重さやバランスも異なるので、それぞれ実際にユラユラさせてバランスを見ながら土台を選択しました(土台の厚さは2種類あって、合う方を使っています)。支柱もかなり細くて折れ曲りやすいものの、あえて太くて頑丈なものではなく全体の見た目のバランスなどを重視しました。
最終的には繊細な動きを追求したら、作りも繊細になってしまい扱いは少々面倒でご購入いただく方にはご迷惑おかけしますが、笑顔になっていただけるような作品に仕上がったという自信はあるので、気に入ってユラユラさせていただければ嬉しいです。

長くなったので、種類については別の回に。
最近ブログを書くのも一苦労。頭の動きが硬くなったのかなぁ、老化かなぁ。。

ちなみに、すべて近日中にホビーズワールドさんでオンラインショップ限定フェアでの販売の予定です。
詳細はホビーズワールドさんのブログで最新情報チェックしてくださいね。
ホビーズワールドスタッフブログへ