オオミズナギドリ

オオミズナギドリCalonectris leucomelasを制作しました。これは、オオミズナギドリの研究や保護活動に尽力されている岡奈理子さんに、山階鳥類研究所の皆さんからの記念として差し上げるためのものということで、昨月すでに届けてきました。私は大学時代にこの岡さんの講義を受けたこともありまして、不思議なご縁を感じました。
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年明けの展覧会などもあり、時間的にはなかなか厳しかったのですが、いろいろこちらの希望なども聞いていただいたので作ることができました。

私にとっては実物大の海鳥制作はカツオドリに次いで2度目です。この手の海鳥は近くで見られる機会もほとんどないですし、もし海で会えてもすごく遠い、しかもたいていは飛んでいるし、で実は正直なところなかなか制作意欲が湧きにくい鳥です。でもそう言ってると一生作れないし、そんな苦手意識もよろしくありません。そんなこんなで今回は特別なご縁であり、好機でもあると考え挑戦しました。
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今回は実物大制作は難しいかな思っていたのですが、以前一度アオアシカツオドリを小さいサイズで作った際に頭のごま塩具合を表現するのがとても難しかったことを思い出し、実物大よりは少し小さいぐらいのサイズで制作することにしました。結果かなり実物サイズに近くなってそれだけ刺し刺しする手間が増え、自分で自分の首を絞めることになってしまいましたが、背面のウロコ模様など思った以上に模様部分も多かったので、結局これぐらいのサイズで作った方が雰囲気が出せ、よかったと思います。ある程度の大きさがあることで存在感も感じられるものになったと思います。
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今回特に気をつけたのは、オオミズナギドリのやさしい顔つきです。近くで観察したことはないのですが、写真はどれを見てもやさしい眼差しが印象的だったので、そこは特にこだわることにしました。
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あとは背面のグラテーションなウロコ模様も特徴的で力を入れたところです。

水かきのある足もちゃんと羊毛で再現しました。180405mizunagi4
どの作品もそうですが、制作すると愛着が湧くので、実は手放す時は少し寂しかったです。また今回お渡しするのは実際に鳥を専門とされている方であり、差し上げる先もオオミズナギドリの専門家ということで、そんな方々に本当に喜んでもらえるのかというのもとても心配でした。でも実際にお持ちした時には、とても喜んでいただいたので本当にホッとしました。後日岡さんにお渡しいただいた際の様子も教えていただき、また岡さんからも後日直接ご連絡いただき喜んでいただけたようなので、本当にお作りしてよかったと思いました。
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私はあまりきちんと職業的に作家活動をしているわけでもなく基本的には自分のために作品を作っているので、勝手な話ですが制作にあたっては自分自身の気持ちをとても大切にしています。根気がいる作業でもあるので、自分が本当に作りたい、作る価値があると思えないとなかなかよいものも出来上がらないのがわかっているからです。でも今回こうした機会をいただき、実際にオオミズナギドリのために力を尽くされている方にオオミズナギドリ作品がお届けできたというのは鳥作家冥利に尽きます。自分の子供のような作品が、本当にふさわしい持ち主の元にもらわれていって、心から嬉しかったです。

別れを惜しんで自撮りww
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現在岡さんは、御蔵島のノネコ問題に取り組まれています。伊豆諸島に属する御蔵島は東アジア固有の海鳥オオミズナギドリの世界最大の繁殖地なのですが、近年人が持ち込んだネコの子孫が屋外で繁殖しオオミズナギドリなど固有種の脅威となって問題となっています。岡さんはそうしたノネコを捕まえ島外に持ち出し里親に譲渡するというプロジェクトに取り組んでおられるそうです。私も陰ながら応援させていただきます。

詳細はこちらに
オオミズナギドリの繁殖地 御蔵島 ノネコ里親プロジェクト

ノネコやノラネコの問題は御蔵島に限らず、私が知っているだけでも奄美大島や天売島などでも起きていて、里親譲渡などの対策が行われています。島国日本ではあちこちでこうした問題が起きていることは簡単に想像できますよね。島の外に暮らす私たちも、ネコ好きも、鳥好きも、こうした問題に関心を高くもって、まずはよく知り、いろんな形で取り組みに協力していけたらいいですね。新たにネコを飼おうとする人にとっては、こうしたネコたちの里親になる選択肢も加わればといいなと思います。フェルト作家なんてやっていてもなんの役にも立ちませんが、微力ながら、今後もより多くの方にこうした問題を知っていただけるようこうして発信してけたらと思います。

ニュージーランドの妖精ファンテイル

妖精のような鳥 New Zealand Fantail(Rhipidura fuliginosa)を作りました。マオリ名はPīwakawaka。ニュージーランドの固有種で、森や公園や様々な環境で比較的よく見られ、ニュージーランド人にはなじみ深い鳥のようです。
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この鳥との出会いは私にとっては忘れがたい思い出です。ある島に行ってこの旅の目的でもある「タカへ」を探していて、ようやく、さぁいままさにタカへに会えるぞ!という場面で、小さな鳥がまわりにまとわりついてくるようにやってきて「きゃーなんかかわいい鳥にまとわりつかれててすごい気になるんだけど、タカへ見なくっちゃ!」とかる〜くパニックになりました(笑)。その時はとりあえず気を取り直し、まずはしっかりタカへを見て、その後ゆっくりこの可愛い鳥と交流することができました。

こちらは本物で実際に会った時の写真。こんな感じで近くを飛び回っていました。180330fantail1
体はとっても小さくてむしろ虫みたいです。人が動くとその足元で驚いた虫などが飛び出してくるのを狙っているそうなのですが、とにかく近い! 手をのばせばそこに止まってくれるんじゃないかという錯覚を起こすぐらい近い! しかも目の前でひらひらっと飛び回って、尾羽や翼をパッパッと開くもんで、可愛いのなんのって。まさにファンタジーです。まとわりつかれている間は本当に夢見心地でした。今思い出してもニヤニヤしちゃう。時間に限りがなければいつまでも一緒にいたかったな〜。でも、体験できて本当に感激でした。

そんな可愛い鳥を作らないわけにはいきません。記憶が新しいうちにとにかく作ってしまいました。案の定本物のかわいさには到底かないませんが、存在感はなんとなく再現できたかなと思います。

もちろん尾羽と翼をパパッと開いたところ。180330fantail4
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ニュージーランドに住む友人などから聞いていましたが、噂通りとにかく可愛い鳥でした。現地では、このファンテイルをモチーフにした小物もたくさん売っています。そりゃ〜かわいいもんねと納得。私もこんなエコバッグ買いました。
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この尾羽を広げる仕草は特別なわけではなく、動くたびにやっているんだなというのも実際会ってみてわかりました。噂には聞いていたけど、実際に近くで見ることができてニュージーランドの人たちが彼らに対して感じる気持ちや彼らの魅力が実感できた気がします。

明日から「ワイルドライフアート新宿御苑展2018”日本の四季と生きもの2”」

明日3月6日より新宿御苑インフォメーションセンターにて、『JAWLAS ワイルドライフアート新宿御苑展2018”日本の四季と生きもの2”』が開催されます。

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私は今回コアジサシ作品を出します。リトルターンアートプロジェクトのために制作し、昨年のジャパンバードフェスティバルなどでも展示した作品です。(月刊誌BIRDER 2017年12月号にも一部写真載っています。)

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私は3月6日(火)の午前中(9:00〜12:45)に在廊します。よかったらお立ち寄りください。
ちなみに、インフォメーションセンターは新宿御苑入口横にあり、御苑に入園せず入場無料で入れます。新宿などにいらっしゃる際は散歩がてらぜひお立ち寄りください。

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JAWLAS ワイルドライフアート新宿御苑展2018”日本の四季と生きもの2”

会期
2018年3月6日(火)~3月11日(日)
9:00~16:30(最終日は15:00まで)

会場
新宿御苑インフォメーションセンター1Fアートギャラリー

●東京メトロ副都心線 新宿三丁目駅E5出口 徒歩3分
●東京メトロ丸の内線 新宿御苑前駅出口1 徒歩5分
●都営地下鉄新宿線 新宿三丁目駅C1/C5出口 徒歩5分
●JR・京王・小田急線 新宿駅南口徒歩10分

入場無料

問い合わせ:JAWLAS事務局 info@jawlas.jp

日本ワイルドライフアート協会のFBイベントページ

雪遊び

東京に大雪が降りました。数年ぶりの大雪でしたが、その後の寒気で、うちのあたりは観測史上最低気温を記録したようです。先週の女視展の時にこの寒さと雪にならなくてよかった〜。

雪が降ると、なるべく早いうちに道路は雪かきしますが、庭の雪にはなるべく踏み入れないようにします。なぜなら、雪の上で作品の写真を撮るととても良い感じになるのです。

というわけで、お約束の写真を何枚か。

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エゾシマリスたち楽しそう♪
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トラツグミも雪の上だとよく目立つ
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ついに!庭にコミミズクがきましたwww
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エゾクロテンもよい表情見せてくれます。
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庭に来る鳥たちは雪や寒さでとっても苦労しているだろうなと思うと心がチクチクします。身勝手な話だけど、みんながんばってこの寒さを耐え抜いてほしい。がんばれ〜。

女視展にご来場ありがとうございました

20日に女視展が無事終了しました。お忙しい中来廊していただいた皆様、本当にありがとうございました。それにしても大雪の次の週じゃなくて本当によかった。
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1月14日から20日まで有楽町の東京交通会館にて開催されていた第5回女視展は、いきものや自然物をモチーフとした作品を制作している8人の女性作家たちによる展覧会です。今回も野生動物だけでなく、馬あり犬あり、ファンタジーありと、様々な作風の作品が一度に見られて盛りだくさんで見ごたえある展示になりました。

私の作品は入って一番奥左のコーナーに。
「身近な鳥」、「冬に会える鳥」、「北海道の哺乳類」と「小さな水鳥たち」の4つのテーマを設けて、欲張った展示になりました。短時間で準備しなければならなかったのですが、自宅でしっかりシミュレーションしたのと、壁面の白さなどのおかげで大変よい仕上がりになったと満足です。。落ち葉などもきれいに展示できるよう手を加えていますし、少しでもジオラマ風になるよう工夫しました。
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私の作品は飾ってみないとバランスなどが判断できないところもあるので、うまくいって本当によかったです。
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この棚も今回のために手作りしました。
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販売コーナーもなかなか充実していたので、楽しんでいただけたのではないかと。私はいつものポストカードと小さな小鳥で、今回エゾクロテンとエゾシマリスの新作ポストカードも用意しました。
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普段自分の作品を見ていただいたことのない方にも見ていただけるし、お目当の作家さんがいらっしゃる方、フラっと立ち寄って満遍なく熱心にご覧になられる方などいて、グループ展ならではおもしろさがありました。
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友人知人の皆さんもたくさん来ていただき、本当に感謝感謝です。ゆっくり話せなかった方や、私が不在の時に来てくださった方には申し訳なかったのですが、次回はぜひお会いできたらと思います。
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グループ展への参加ははじめてでしたが、参加されている作家さんがみなさん手際よく、配慮が行き届いているので、初参加でもこれといった困ったこともなく楽しく参加できました。今回初めて作品や備品などの荷物をすべて宅配便に出し、緊張しましたが、かなりきっちり準備したおかげもあって特に問題なくすべて無事に戻ってきたのでよかったです。立体作家も一人だけだったので、他の作家のみなさんにもいろいろフォローいただけて助かりました。

毎日有楽町に通うのはなかなか大変でしたが、たくさんの方と交流させていただき、私の作品たちもたくさん見てもらえて、楽しい1週間でした。女視展はまた来年も同時期に開催されますので、よろしくおねがいします。

私の次回の展示は、3月にワイルドライフアート協会の協会展が新宿御苑で開催されます。まだなにを出品するか決めていませんが、また近くなったらお知らせします。

プロフィール

つぐみ

Author:つぐみ
羊毛ニードルフェルト作家。自然や野生の生き物をお手本にいろいろ作っています。
東京農工大学卒業後、出版社、国際自然保護NGOで働いた後、独学でニードルフェルトをはじめました。自分の家に野鳥が遊びに来たら楽しいだろうな〜という思いから、実物サイズの野鳥を作り始めました。

自然や鳥、野生の生き物たちからインスピレーションを受け、色々なものを作っていきたいと思います。

日本ワイルドライフアート協会会員
Facebookページ「つぐみ工房」https://www.facebook.com/toritokinoko

***
2016年2月17日〜22日にモノギャラリー(吉祥寺)で個展開催
2016年7月7日〜23日にnito cafe(吉祥寺)で個展開催
2016年11月20日、23日、26日、27日に東京港野鳥公園で作品展開催
2018年1月14日〜20日 第5回女視展参加 など

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